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1月, 2018の投稿を表示しています

KJW GLOCK19のモディファイ!

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GLOCK19との出会いはMGCがアフターシュート式のGLOCK17を発売した頃に遡ります。正確な時期は忘却の彼方ですが、銃雑誌で特集されたのと同時期だったと思います。 設計部の先輩に写真を見せられたのが最初だったはずです。コンパクトというだけでなくスライドとフレームの比率がとても私好みで、その写真を飽かず眺め続けGLOCK17との差異点を脳裏に刻みつけました。 当時は「こんなモデルが米国では発売されていて、すごい人気らしい」というレベルだったので、次期モデルアップ品とは全く知りませんでした。 で、気に入ったら欲しくなる……当然ですよね。それで早速手持ちのGLACK17を「切った・貼った」してそれっぽい物を作りました。先輩からはフレーム下端のマガジン挿入口が「水平に対して17度傾斜(後ろ上がり)している」なんて情報もあったので、子供に分度器を借りたりしました。当然テイクダウンレバーの位置はずらせないので"モドキ"なのですが、恐らくまだ誰も作っていなかったので、馴染みのガンショップでも大受け。買取のお話しも数件頂きましたが、当然お断りしました。 後々MGCがGLOCK19/23をモデルアップした時は予約購入しましたし、たぶん合計で7,8丁買ってると思います。 そういう思い入れのあるGLOCK19ですが、MGCの製造部門閉鎖以降は生活の為に銃器関連から離れていた事もあって銃器関係に再び手を出すのは2009年頃、KJWのGLOCK19を知るのはそれから更に数年後と、正に「周回遅れ」という感じですね。 それはともかく、ウチのKJWGLOCK19をご紹介します。うちには外車バイクという「超絶お嬢様」が居てどうしても出費比重はそちらに傾いてしまうので、チープに済ませる事に力を入れていて、市販の社外パーツは一切使っていません。 外観画像はたぶんあっちこっちに溢れているでしょうから、いきなり中身です。 まずはスライドのタイティングです。 スライドを持って上下左右に揺すると結構ガタガタと動きます。このガタガタ加減が「如何にも安物銃」というイメージに繋がるので、可能な限り動かなくしたいです。でもあまりキッチリさせてしまうとブローバックの作動に影響するので、難しいポイントでもあります。私はシャーシのレール部分にごく薄い金属板を接着して噛み合わ

HI-CAPA4.3のシアとハンマー周辺を細かく見てみる!

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きっかけは大した事ありませんでした。 HiCAPA用のカスタムパーツを探していた所、サードパーティ製のシアを見付けました。 アルミビレットの高級感漂うパーツをポチりかけた所で、ふと、「シアって壊れるの?」って思ったんです。そこから連鎖的に買った時からの疑問の答えが知りたくなりました。 「フルコック状態からハンマーに指をかけてトリガーを引ききってもハンマーがダウン(レスト)位置にならずハーフコックで止まってしまう。」 たぶんモデルガンを触らず直行でマルイHi-CAPAシリーズに触れた方は「別にフツーじゃん!」と思うかもしれませんが、モデルガン歴の方が長い私には理解できませんでした。 HiCAPAを買った時も、最初にお店の展示サンプルを触らせてもらいました。 お店でサンプルを見せてもらった時や他人に銃を見せてもらった時、返す時はハンマーをレストポジョンにするのが作法で、この時ドライファイア(空撃ち)はせず指をかけてそっと戻すのがモデルガンでの礼儀なので、そうしようとすると勝手にハーフコックで止まる。店員さんに断ってドライファイアをするとちゃんとレストポジョンになる……ナゼ? 自分の銃で試すとハンマーの落ちる速度に関連している事がわかりました。 パチンとスプリングに任せればちゃんとレストできる。 指をかけたりでスピードが鈍るとハーフコックで止まる。 スライドを載せない状態で試すとどちらの条件でもディスコネクターが勝手に動く! こうなると分解して解析しないと気が済みませんが、有り難い事に、HiCAPAは機関部内を簡単に見られる構造なので、じっくり見てみました。 フルコックでトリガーは引いていない ※ディスコネクター上端は白線に接している トリガーが引かれトリガーバーがディスコネクターを介してシアを左回転させ ハンマーが開放された所 ※ディスコネクター上端は白線に接している ハンマーSPによってハンマーが左回転して撃発位置へ動く この直後ディスコネクターが降下を始める ※ディスコネクター上端はまだ白線に接している ハンマーがここまで来るとディスコネクターは十分降下していて トリガーバーとシアの関係をほぼ完全に断っている。 次の瞬間シアはフリーになりシアスプリングによって右回転を始める ※ディスコネ

グリップセーフティを加工しました。

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グリップセーフティの肉盛り部分に違和感があるという事は以前に書いてますが、ドロウの練習を重ねてもどうもそっちに意識が行ってしまってエイミングに集中できなかったので、遂に削ってしまいました。 去年夏に細かい作業用に金工ヤスリを新調したお陰で、作業は驚く程スムーズに進み、あっという間に出っ張りはどこかへ消えました。 ツルンとしたバックストラップになりました サイドから見たのはこちら。 右手で構えても、左手で構えても全く違和感が無くなりました。グリップセーフティは以前の記事の様に固定・キャンセルずみなので、グリップが浅くなってミスファイアすることもありません。 肉盛り部分が無くなって、スッキリ!

セーフティをちょっとカッチリ切り替えに

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Hi-CAPA43のサムセーフティ(サム=親指)はGM5等のノーマル形状に比べて、マッチカスタム系に近い形状なので、親指を載せて押え込むスタイルの私にはありがたいのですが、ここまで良い形状だとアンビセーフティが欲しくなります。それはHI-CAPA5.1に標準装備されているので、追々パーツを購入して装備しましょう。 贅沢を言うともうちょっと操作にクリック感が欲しいなぁと。サムセーフティはプランジャースプリングで支持されたセーフティプランジャーによってカチカチと切り替えのクリック感を持たせていると同時に勝手な解除を防いでいます。切り替えが軽いのは悪い事ではありませんが、何かが触った時に簡単にセーフティが解除されてしまうのは自分を含めて周囲の人にとっても危険が高まるので、個人的にメーカーの設定よりももうちょっと切り替えに力が要るようにしたかったんです。 それにはプランジャーSP(スプリング)を強い物にするのが一番簡単です。そしてジャンクBOXを漁ると、良い物が出てきました。 スプリングの方はドンピシャ過ぎるサイズから、一連のMGC製モデルガンのガバメントシリーズの物という事はわかるのですが、何に使われていたか思い出せませんでした。プランジャーの方はGM5系のクロームメッキモデルに使用されていたメッキパーツです。 プランジャーSPとセーフティプランジャー 上Hi-capa4.3   下 今回使用したもの 画像を見るとGM5用プランジャーがHI-CAPA4.3用より短い事がわかると思いますが、今回のスプリングが強くてHI-CAPA用を使うとクリックが固くなり過ぎて円滑な操作に支障が出てしまうためGM5用を使いました。 操作感? 良いですよ。「セーフティを外す(発射する)ぞ」と意識しないと解除されなくなったので、 とても気に入ってます。

トリガーストップを取り付けました。

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先日買ったHi-CAPA4.3をBB弾を入れずに慣らし作動させてます。 別に慣らしが必要な程動きが渋い事はありませんが、「動作はするけど当りがキツイ所」とか「実用に問題ないレベルで動きが渋い所」をチェックしています。他にも「自分の使い方では気になる点」を洗い出しています。 私自身はプリンキングシューターですが結構細かいことを気にするタイプで、今日は何となくトリガートラベルとトリガーのオーバートラベルが気になりました。 トリガートラベルとは字の如くトリガーの移動距離ですが、私は「ハンマーがフルコック状態でトリガーを引き始めてからシアがハンマーを開放するまでのトリガー移動距離」という意味で使っています。 一方オーバートラベルはシアがハンマーを開放した位置から更にトリガーが引けてしまう事とその量という意味で使っています。 オーバートラベルが過大の場合、BB弾が銃口を出るまでに銃本体に不要な動揺を与えてしまい正確な弾道を得られ無くなることがあります。 トリガーに関連した似た言葉で私が使う時に想定している意味を書き添えます。 トリガーストローク:フルコック時にトリガーが引ける最大距離 トリガーリーチ:フルコック時にトリガー前面とバックストラップの一番近い二点間の距離 ※フルコック時と断っているのはハンマーダウン/ハーフコック/フルコックで値が大きく変わるモデル(DAオート等)があるからです。フルコック以外では必ずその旨を断り書きします。 気になるとそれを解消せずにはいられないたちで、早速分解して調整です。 シャシーにシアとハンマーを仮組みしてみるとすぐ目についたのがハンマーのフルコックノッチ/ハーフコックノッチが私の感覚からすると非常に深いことでした。 ノッチが深いと必然的にトリガートラベルは増えますが、考え無しに浅くするとブローバックのスライドが閉鎖したショックでシアが勝手にハンマーを開放してフルオートになる事があり、モデルガンで経験済みです。 今日の所は細目のヤスリでシアと擦れる部分のパーツ表面を磨いて滑りを良くするにとどめました。 次はオーバートラベル対策です。 正確な計測はできませんでしたがオーバートラベルは確かにありました。でもトリガープル自体がモデルガンのGM5系より断然軽く深刻な問題とは成り得ないと思うので、一番簡単

久しぶりに買っちゃいました! 東京マルイ ハイキャパ4.3 タクティカルカスタム

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最近プチガバ関連記事を再録する為に以前個人Webサイトで公開していたデータを再編集していたのですが、じわじわと来まして遂に本日買っちゃいました。 最後のKJW製GLOCK19を買ったのは丸二年以上前だったので、本当に久しぶりです。 東京マルイ製 ハイキャパ4.3 タクティカルカスタムです。 MGCに在籍していた最後の方でスプリングフィールドアーモリーのハイキャパシティのガスブローバックモデルが発売になりましたが、正直良い思い出が無いんですよ~。 そんなトラウマにも似た物があって、ハイキャパシティモデルに躊躇していたんですが、店頭に並んだ各社のガバメントとそのバリエーションの中で一番廉価だったんです、これが。 東京マルイのガスブローバック製品はGLOCK26に始まりGLOCK17、デザートイーグル.50AEの3丁あります。またほぼ同一ブローバックエンジンを搭載したKJWGLOCK19を2丁入手しています。それらはガス圧さえ正常ならどれひとつとして動作不良を起こさなかったという安定作動への安心感があるので後は価格の問題だったんです。 ハイキャパシティ4.3 タクティカルカスタム 左側面 新製品という訳ではないので、レビューとかは割愛します。そういう事は沢山の先達様がして居られるのでそちらにおまかせです。もちろんこの個体のブローバックについては「惚れ惚れするような」とか「胸のすくような」という形容詞が使えると書いておけば良いかと。 では気になった点をいくつか。 まずグリップセーフティ。私は昔々のGM5の頃からグリップする時にバックストラップを構成するパーツがグリップする時に動くのが気色悪くいつもカスタムパーツでキャンセルしていました。 タクティカルカスタムのグリップセーフティは、下端の長さ約11mmが2mm位肉盛りしてあって、正常にグリップできればグリップセーフティが「解除されない/しきれない」という事態が起こらない様に工夫されてはいますが、やっぱり動くのが気持ち悪いので、固定・キャンセルしまいました。 ※右画像はすでに加工した状態です。 そのうち肉盛り部分も削り落としてしまいたいと思ってます。 加工自体はとても簡単で、グリップセーフティとメインスプリングハウジングが噛み合う爪にジャンクパーツから切り出したチッ

MGC通信販売部限定カスタム[プチガバメント]が世に出るまで 第二回

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理想型へ 深夜の加工・組み立てが無事に済んだ翌日の通販部。始業まであと5分位というタイミングで直江津さんは三隈さんの机にプチガバメント試作一号機を置きました。 現在の試作一号機外観 三隈さんが初めて試作一号機を見た時は、 グリップ、マガジンキャッチ、サムセーフティの三点は純正品のままで、 トリガーはプラスチック製ロングタイプが装着されていました。 「とりあえず造ってみたけど、どうでしょう?」 「もうできたの?相変わらず仕事早いねぇ~。」 三隈さんはとにかくできたばっかりの試作1号機を握ってみた。 「いいねぇ、やっぱりこうでなきゃ…」 バックストラップが親指と人差し指との間にぴたっと収まり、親指はサムセーフティに自然と乗って違和感なし! まさにガバメントそのままというグリップ感に三隈さんの頬も緩みます。追い求めていた「ミニマムガバメント」への小さいながら確実な1歩を実感です。 「初っ端からこんなのを見ちゃうと、スライド側も期待しちゃうね。是非シリーズ70刻印でお願い!!」 「そう来ると思った。でも昨日も言った通り加工素材が無いのですぐには無理だし、それに高い高いハードルがあるよ……」 元々"ガバメントそのままにデトニクスのサイズまで切り詰める"という方針だったので、刻印の話は想定内ではありましたが…。 それでは三隈さんへの説明と同じ内容で「何故高い高いハードルなのか」を説明します。まずは下の画像を見てください。 説明をGM5 5inchiスライドとデトニクススライド比較 GM5 5インチスライドとデトニクススライドの後端を揃えて撮影した画像で、デトニクススライドの先端にあわせて赤い線が引いてあります。これがミニマムガバメントとしての理想的な長さです。 これを見るとスライド操作用滑り止めセレーションの位置は双方で同じ事と、理想的な位置でカットしたとしてもシリーズ70の刻印はちゃんと残るしスライド側面の平坦部分のほぼ中央になるので見た目も良さそうです……。 気がかりなのは緑斜線で示した重量軽減の抉(えぐ)りがなくなってしまうことです。このえぐりによるスライド側面平坦部分の幅の変化は、ガバメントらしさにすごく影響してます。どの位か確かめたい方は赤線より左側を手で隠してみてください。 「ね? すごく変

MGC通信販売部限定カスタム[プチガバメント]が世に出るまで 第一回

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MGCの製造部門廃業直前の約1年間に発売された通信販売部のみの限定カスタム。 その総数は試作を含めても100丁に届きません。 その中で、昔からの夢の具現化をきっかけとして製品化が動き出し、勢いと意地が完成まで引っ張ったカスタムが「プチガバメント」です。 試作1号機(左)と二次量産後期型(右)の通常分解写真 この話は基本的に実話です。プライバシーに配慮して固有名詞は伏せています。 夢ときっかけ それは何気ない一言から始まりました。 「これ以上はないぐらいに切り詰めたガバメントが欲しい!」 ある日の午後、MGC本社工場内の一角にある通信販売部で三隈さんがそう呟いたのが総ての始まりでした。 二十歳を過ぎた頃からガバメントの短縮モデルに強い興味を持ち始めた三隈さんは、GM2ベースのコマンダーやGM5系のデトニクスコンバットマスター(以下デトニクス)で胸につっかえた物を取り除く事はできましたが、あくまで一時しのぎで、本当に欲しいものは手に入らずじまいでした。 中途半端に溜飲を下げた事が結局[本当に欲しい物]を強く意識する結果になった様で、その熱意は[極限まで切り詰めたガバメントをメーカーに作ってもらう]という方向から、[自ら作り出す]という方向へ大きく舵を切りました。 メーカーに勤めていたという事も後押ししたでしょう。 そこで仲がよく機械加工に長けた同僚の大本さんに相談することに。 大本さんは旋盤やフライス盤をはじめとした各種工業機械を縦横無尽に操って様々な物を造る技術の持ち主で「この人なら、あるいは…」と思わせてくれましたが、検討の結果は大本さんも「三隈さんの求めるサイズと内容では製作不可能、残念です。」という回答で、ブスブスと不完全燃焼のまま、心に残ることになりました。 「それってデトニクスじゃ駄目なの?」 そう問い返したのは通販部の同僚直江津さん。 直江津さんの頭の中には当時取り扱っていたABS製モデルガンとエアソフトガンの殆どについてのパーツリストが入っていて、製品仕様はもちろん互換性の有無だけではなく、〇〇の×××というパーツは△△△の□□□□□と形状は違うけど組み換え可能で組み替えた方が調子も良い…なんて独自情報の他、快調作動の調整ノウハウも詰まってました。 そういう直江津さんなので、複数製品のパーツを寄せ集めて

MGC通信販売部限定カスタム COLT 32ACP HW(旧刻印) と SIG P210 HW

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元々数もバリエーションも少ないMGC通信販売部の限定カスタムですが、その中でも最後の方に出たものですね。 [32ACP旧刻印モデル]は三隈さんがかねてから欲しかった物です。 「ランパンコルトがスライド後端にある旧型刻印のほうがカッコイイし、モデルアップされていないので欲しがっている人がいる!絶対いる!! 全国に50人はいる!!」 と彼は言い切りました。 一方[SIG P210m木目HWグリップ付き]は、SP47/8として発売直後にだけ生産された木製グリップを何とかして復活させようとしたモデルです。 これら2モデルは三隈さんが「自分が昔から欲しかった物を作る」という発想が原点になってますが、私や三隈さん自身を含めたファンの潜在的要望(一部は要望ハガキ等で顕在化していた)を最大公約数的に取り込んでいたので、私も積極的に支持しました。 その後の会社側との折衝の結果、「リスクは通販部で負う」という条件で生産許可がおり、[通信販売部限定モデル]として誕生しました。 会社上層部は売れ行きに懐疑的でしたが、当の私達はまったく心配していませんでした。 当時(恐らく92~94年頃)通信販売部では[通販ニコニコ新聞]というA4一枚物のコピー誌を月1~2回の準定期発行しており、ほぼ全ての注文品発送に同封していました。 内容は新製品紹介が主で、雑誌掲載広告の様な「スタイリッシュ」とか「クール」路線ではなく、もっとアットホーム&コミカル路線を目指した物でしたが、これが意外に好評で、「次号はまだですか?」とか「バックナンバー全部欲しい」という電話での問い合わせもあった程。 正確な数字は忘却の彼方ですが、通販部では銃本体・部品・アクセサリー等を合わせて少なくとも月間700通、繁忙期には1200通以上の発注がありました。更には一般店舗どころか直営店にも出回らない通販部限定商品となれば「50丁どころか100丁程度は絶対売り切れる」という自信がありましたよ。 実際私達の自信を裏付ける様に限定数を大きく上回る申し込みがあり即日完売。増産したくても部品がそろわず泣く泣く返金と相成りました。 P210も32ACPも社内で計画倒産の噂が公然と語られるようになった頃の製品で、「会社がなくなる前に一花咲かせよう!」という意気込みが漲(みなぎ)り、発案から製作まで非常に