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9月, 2007の投稿を表示しています

1098のカウルとコアガード

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1098の外装は749R2005年型で採用されたシンセティックマテリアルを引き続き採用しています。通常のスチロール樹脂より強靭で薄く成形する事ができる為、軽量化にも寄与します。詳しい組成は不明ですが、派手に転倒しても割れない事からポリカーポネート系の素材ではないかと思います。 1098のカウル類は全てスクリュー固定に変更され、748/916系・749/999系に採用されていたクイックファスナーは廃止されました。風の噂では米国で取り付けミスからカウル脱落が発生し、裁判で負けたとか…。真偽の程は不明ですがね。 カウルの接合精度は749/999系と大して違っていません。殆どのパーツが収まるようにしか収まらないので、組み立て順序を間違わず大量の結合スクリューに嫌気が差して投げなければ、売っている時の状態に戻ります。 例によってオイルクーラーコアガードを自作しました。 材料はホームセンターで買ったステンレスメッシュ、具体的に言うと748のラジエターコアガードと749Rのオイルクーラーコアガードを製作した余りです。 社外パーツのようにオイルクーラーに固定する事も考えましたが、お手軽・簡単・安価という3本柱を満たす方法を思い付かなかったので、インナーカウルに固定してしまう事にしました。何と都合の良い事にインナーカウルのエアスクープ部分には3本のカウルセッティングスクリューがあり、メッシュの目を広げてスクリューをネジ込めば簡単にインナーカウルと一体化できます。これは整備のでも好都合なので、この方法で進める事にします。 メッシュを切り出す時は「網目の垂直・水平」をしっかり整えてからにしましょう。人間の目は騙され易い癖に精度は非常に高いので、ちょっとでも狂っていると見栄えにかなり影響します。自信の無い人は油性マジックなどで正確にマーキングしてから作業しましょう。 さて、無事に切り出せたらカウルの裏側からあてがって上2本のネジ穴としっかり位置合わせし、先の尖った4mm程の棒(私はニンテンドーDSのスタイラスを使用)でネジ穴をメッシュに写し取ります。小さめに穴を作るとネジが引っかかるので後の作業や取付作業が簡単になりますよ。 上2本のネジ穴位置が決まったら中央下のネジ穴を写し取ります。 こうして写し取ったネジ穴にネジを通し、カウルとメッシュを固定した状態で開口部の形を

電装系の紹介

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1098では現在の主流となりつつある技術を積極的に取り入れています。例えばウィンカーやテールライトのLED化が挙げられますが、その他にも電装系のワイヤハーネスの合理化などが目立ちませんが行われています。 個別に見て行きましょう。 まずはヘッドライトです。 916系から3代続いたプロジェクターヘッドライトです。日本車で積極採用されているフリーフォームマルチリフレクターではありません。プロジェクタータイプでなければならない理由は不明ですね。 バルブ形式はH11という4輪でもあまり採用例のない物を使用しています。749/999で使用していたHB3と同様のバルブとコネクターが直交するタイプでバルブの大きさも殆ど変わりませんから、わざわざ変更する理由が思いつきません。 配光は非常にシャープです。ロービームの場合、まさに線を引いたように照射エリアと非照射エリアが分かれます。エッジ部分のコントラストが大きいので日本車のぼわーっとした配光に慣れた人には暗く感じるかも知れませんね。 テールライト 複数のLEDをまとめて配置する、昨今流行のタイプです。 LEDは長寿命、高輝度、低消費電力&低発熱、軽量…という特性に加えて形状の自由度が高く、反応速度も非常に早いなど多数のメリットがあるので、価格と環境負荷が多少高い事を差し引いてもこれからの主流となるでしょう。海外メーカーにはヘッドライトまでLED化(コンセプトモデルのみですが、いずれは全部そうなるのかも)している所もあります。ヘッドライトという非常に嵩張(かさば)る装備品がLED化できれば外装設計の自由度が上がるので、デザイナーは実用化が待ち遠しい事でしょうね。 LEDは白熱電球と違って特定色で発光します。テールライトも本来であれば赤色LED+クリアレンズで良いはずですが、赤色LED+レッドレンズとなっています。まぁ、どこかのメーカーがすぐ対応カスタムパーツを発売しますよね~。 実際に使っている所は自分では見えませんが、他の車両での点燈具合を見ると非常にデジタル的に点燈するので視覚的な注意喚起に役立っています。電球ではもわっと点燈する上に暗いですからね。 前後ウィンカー 前はサイドミラー組込LEDタイプ、リアはクリアレンズ+オレンジバルブの通常タイプです。 様々なメリットのあるLEDですが、ひとつだけ絶対

ライディングステップは特製黒アルマイト仕上げ

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AELLAブランドの試作品が紹介されると同時に購入したステップで、特別注文の黒アルマイト仕上げです。 2007年2月に初めて跨った時からステップ位置には不満がありましたが、そんなに大きな問題とは思っていませんでした。その2ヶ月後、富士スピードウェイで行われた試乗会の時点では、体格から来る膝の収まりの悪さを顕著に感じており、それを解消するために交換しました。 8ポジションが設定されていて、私が選択したのは前上位置。純正位置に対して約25mmずつ程度上&前へ移動しています。 純正とは比べ物にならないシルキーなシフトフィールやブレーキフィールですから、投資の効果は十分以上です。もちろんペダル本体が荒いローレットで滑りにくくなっている事も重要な要素ですね。 ドゥカティは全般的にリアブレーキが甘いというか効きが抑制されている傾向なのですが、AELLAではリンク位置などの変更と相まって、しっかり実用できるレベルの効力が発揮できるようになります。 シフトペダル側にもリンク位置の変更機能が盛り込まれていて、私は一番大きく(シフトストロークが小さくなる)セットしています。乾式クラッチのキレと共につま先の僅かな動作でギアチェンジできるのでお気に入りです。但し、慣らし運転が完了しないうちはリンク位置を変更しない方がお勧めです。ミッション内部の複数のギアについている噛み合わせドッグにアタリがついていないと送りミスが出やすく、結果的にミッションの寿命を縮める事になりかねません。最初の2500kmの間は意識的に丁寧に・確実にギアを送り込むように心がけてください。

スイッチボックスR

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キルスイッチとセルボタンだけです 国産車にもよく使われているスイッチボックスです。749/999系も同型の物を使っていて、デファクトスタンダードというところでしょうか? 上面のキルスイッチと一番下のスターターボタンしかありません。 全く同じ外観でヘッドライトスイッチが組み込まれている物が入手できますが、1098ではメインハーネスにヘッドライトの点燈制御線が存在せずコネクター形状も全く違うのでヘッドライトを消燈できるようにするには大掛かりな改造が必要です。そもそも現行法規ではヘッドライトを任意に消燈できる機能自体が問題となるので、車検の際は注意が必要です。 749Rでも触れていますが社外のブレーキマスターシリンダーを取り付けようとするとスイッチボックスが大きすぎて私の理想的とする位置に持ってこれないので、薄型の物に換える必要があります。その時はついでにスロットルホルダーも薄型で多少ハイスロ気味の物にしたいですね。

スイッチボックスL

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1098専用部品です。 既存の物にモードセレクターを追加した感じですね Hi/Lowの切り替えスイッチ、パッシングスイッチ、ウィンカースイッチ、ホーンボタンとありきたりのスイッチ類が並んでいます。そして一際目立つMODEセレクター。 このセレクターのお陰でメーターの表示切替が走行中にもできますし、いちいちメーターまで手を伸ばす必要がなくなりました。 安全運転の為、走行中に変更できる項目は少なく、USB関連等の注視が必要な物は20km/hを超えるとロックがかかって操作画面へ移行できません。 表示項目は電圧計、回転数の詳細表示(50rpm単位)、ラップタイムモードの設定・解除、ラップタイム参照、DDA使用設定・解除、初期化、時刻設定、イモビライザー作動警告(エラー発生時)、自己診断結果(エラー発生時)と多種です。 MODEセレクターは次モデルのHYM1100Sや848では小型簡略化され、スライダー式になっています。

1098のブレーキ周りをご紹介

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1098はスーパーバイクレース参戦を大前提して開発されていますから強力なブレーキを装備していますが、ブレーキ単体で強力なだけではそれを生かす事はできないので、フレーム自体も999対比で170%もの縦曲剛性を与えられています。 鋳造モノブロックキャリパー キャリパーはフレンボ製キャスティングモノブロックです。ピストン径は999系採用の前作と同様に同径ピストンが採用されています。ブレーキ理論の進化で面圧適正化が異径ピストンに頼らなくても可能になったんですかね。 パッドは前作の4ピストン+4枚パッドから2枚パッドに変更されています。面圧の最適化を推し進めた結果としての4枚化だったのですが、同時に熱容量とパッド面積の低下から頻繁な整備を要求するようになってしまいました。そのため結果的にキャリパーや749/999系の印象を良くない方向へ引っ張ってしまった事は否めません。 キャスティング(鋳造)とはいえ完全な一体ボディ、しかもセンターリブまであるのですから、キャリパー自体の剛性の高さは想像に難くありません。また剛性の高さを無駄にしない為、追加工を少なくする努力もされています。前後ピストン間の連結路は通常前後方向からのドリルによる貫通加工が一般的ですが、鋳造の際に使う中子作成の段階で連結路を用意し、鋳造が上がった段階ではすでに貫通済みとなっています。加工工程の削減によりコストダウンと液漏れの排除を同時に達成しています。 直径330mmの大径薄型ローター ブレーキローターは直径330mm(749/999対比+10mm)のステンレス製で、17インチホイールのハブオンディスクとしては、ほぼ限界サイズを採用しています。 ブレーキの効力を拡大する手っ取り早い方法の一つがローター径の拡大です。 タイヤの外周径とローター径はフロントアクスルを支点とした梃子と考える事ができますから原理は簡単に理解してもらえると思いますが、そのままローター径を拡大するとバネ下重量が増えるついでにジャイロ効果も増えてしまうのが難点です。 1098ではディスクの厚みを749/999対比で-0.5mm、インナーとアウターを固定するピン数も10個→6個として軽量化を図っています。 固定ピン数が減ったことでピン一個あたりの負荷は66%増しになる為、接続部分は大きな力がかかる程強く結合す

1098のコックピットをご紹介

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749/999系の一部アナログ表示から完全なデジタル表示に移行しました。 右上はメインスイッチON直後のLCD全点燈を撮影したものです。中々タイミングが合わず困難を極めましたが、25枚目で見事完全点燈状態をゲットしました。 全点灯状態です 左上の赤いLEDはETCの動作インジケーター。 右上の小3個と大1個はシフトタイミングインジケーターですが、まだ慣らし中なので点燈させた事はありません。 LCDの表示に移りましょう。 一番上はバーグラフ式タコメーター。バー1本は250rpmを表します。左スイッチボックスに組み込まれたモードセレクターの操作で、50rpm単位の詳細表示へ移行します。 左側の二段に重なった枠は上側:基本的に時刻表示/下側:基本的に距離計です(モードによって別の表示をする場合があります)。 距離計はオド+ツイントリップ+リザーブトリップです。 中央は速度計で、ECUの基本仕向け地情報によってkm/hかmile/hに自動設定されますが手動で切り替えも可能です。 右側は温度関連表示で、上段:外気温/下段:水温です。摂氏/華氏の切り替えが可能ですが、こちらも自動設定です。 一番下のインジケーター類ですが、両端はウィンカー。その他は左からエラーチェック、エンジンブロック、油圧警告、ニュートラル、ガソリン残量警告、ハイビーム…となっています。 通常はこんな表示です 右は通常表示に移行後のものです。 始動前は速度表示部分に[SBK 1098 TSE]とアニメーション表示されますが、私の1098は諸事情あって1098S用のECUが搭載されているので[SBK 1098  S  TSE]と表示されます。