クラッチアウターを交換しました


クラッチパーツの大幅入れ替えをしました。
2009年に純正スリッパークラッチの「ストラーダ」タイプを入手して組み込んだ事は記事にしています。その後クラッチアウターを一回交換しているのですが、これはうっかり記事にするのを忘れてしまい、いつやったのかさえ定かではなくなってしまいました。

国産車・外車を含めて乾式クラッチ車はどんどん減っています。市販車として特別なメリットがある訳では無いですからねぇ。シフトが軽くスコスコ入るとか、放熱性が高いとか、走るのが大好きなひと達には嬉しい事もありますが、一般受けは悪いですよね。おまけに扱いが下手なユーザーにかかると、わずか2000kmでクラッチ板がパーになるという湿式ではありえない事態が起こるので、ますますハードルが高い雰囲気が出ちゃいます。年々厳しくなる騒音規制への対応もあって、DUCATIですら次世代のパニガーレでは湿式クラッチ標準装備ですから。

で、二代目のクラッチアウターですが、酷使ですっかり変形が進み、ガタガタ。
右の画像を見てください。
アウターにかみ合うクラッチ板との絶え間ない衝突ですっかり変形して打痕たっぷりです。ここまで変形するとクラッチレバーを握ってもクラッチ板がこの溝にはまり込んで動けず、クラッチを引きずってしまいます。
騙し騙しで使っていたのですが、流石に限界を感じたので以前入手しておいた物と交換することにしました。

特殊工具やエアインパクトレンチなどがないとどうにもならないので、お世話になっているショップへ持ち込みです。

一通りの分解と清掃が済んだ状態が左の画像です。
この画像では見えていませんが、クラッチ板の一枚が割れていました。最近の繋がり時の不調はこれが原因だったようです。
一方スリッパークラッチ組み込み以来一度も交換したことの無いインナー側はさしたる変形・磨耗も無く非常に良い状態。アウター側に比べて非常に組みあがり時のクリアランスが小さい事が原因なのでしょう。
新品アウターを組み付け、クラッチ板を組み込んで行くところでアクシデントが…。
なんとクラッチ板がキツクて組み込めません。
今までのアウターは新品でも抵抗無く…というか既に0.5mm以上のクリアランスがあったのですが、このアウターではギシギシ押し込む感じです。クリアランスが少ない事は基本的に歓迎ですが、ここまで少ないとシフトフィールに影響が出そうです。

総て組みあがってからエンジンを始動してシフトテストをすると、案の定シフトペダルが非常に固くニュートラルを出すのが一苦労です。
ショップの方が心配して「金工ヤスリで調整しようか」とも言ってくれたのですが、いずれ緩くなるのが分かっているので、乗り込んで馴染むのに任せることにしました。
帰り道は乾式独特のジャラジャラ音が無くなりとても静かになったことと、加速が妙によくなった事、クラッチの滑り出しがとても穏やかになったことを実感しました。もちろんニュートラル出しはあきらめて、レバーを握り締めて対応です。
交換からおよそ1ヶ月経った現在では、ニュートラルは若干固いものの実用に問題ない程度になりました。
アイドリング時のジャラジャラ音が無くなったお陰で、毎朝の暖機運転もちょっとだけ肩身が狭い思いをしなくて済むようになり、助かってます。

6万km頃にまたアウター交換の時期が来るでしょうが、その時は900SS用のスチール製アウターを取り付ける予定です。
廉価な上に耐久力はアルミ製とは比較になりません。質量増加による回転マスは増えますが低回転時の粘りにも繋がるので、街乗り主体の私にはかえってメリットがありそうです。

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