親指シフトを練習しています。

 親指シフトを練習しています。

まだ中学生だったある日、近所の書店にOASYSというワープロが導入されました。それが親指シフトとの出会いてした。しばらくはOASYSを借りて色々打ち込みをしてましたが、高校に入ると通学路が変わった事もあり、足が遠のきました。

その後しばらくは、そもそもPCがとても高価だった事もあり、触れるどころか目にする事すら無い時期が続きますが、ワープロが低価格化して我が家に導入されます・・・が、東芝のRUPOで、やっぱりJISキーボードでした。

専門学校を卒業し、プログラマとして就職すると「キーボードは友達」状態になりますが、ちょうどPCがOAとして導入され始めた直後に当り、世はJISキーボード一色、親指シフトは富士通だけの独自規格となりました。就職先ではOKI電気への出向で、ますますJISキーボード一辺倒になりました。最初の転職ではトイガン業界へ行き、一度キーボードとは縁が切れますが、会社倒産に伴う二回目の転職はトイガン業界に見切りをつけてPC業界へ。折からのDOS/Vブームと、直後のWindows95発売。とは言っても残念ながら富士通のシェアは大きくはなく、自社のFMV用に専用キーボードが用意される程度。追随する他社は、ありませんでした。

まあ、そうは言っても莫大なコストと時間をかけて開発したのですから、メーカーも簡単には投げ出したりはしません。OASYSをPCソフトとして売り出し、キーボード需要の掘り起こしを計ります。

なぜ親指シフトは、覇権を握れなかったのでしょう?

第一に、覚えるキーの多さ。

ローマ字入力/かな入力…などの各種日本語入力法式の中では一番多く、いろは47文字に加えて濁点、半濁点、拗音、撥音、促音まで加えると70近い音があって、そのまま打鍵、右シフトと同時押し、左シフトと同時押しを組み合わせて入力していくのですから、日本語の母語話者ですら中々の難事です。まして初めてキーボードに触る人であれば、絶望的に高い障壁の高さを想像させ、習得を諦めてしまうかも知れません。

一方ローマ字入力では、基本のアルファベットはたった26文字。カナ入力では基本のイロハは47字。どちらも親指シフトの半分から三分の一程度ですから、PCやワープロの新規購入者が選ばなかったのは、当然だったかも。

入り口は狭くてとても大変に見えるものの、ある程度使える様になってくると、だんだんメリットを意識する様になってきます。ホームポジションからあまり指を動かさなくても良い事が分かって来ると、そろそろ一つの小さな山を越えかかっているのかも知れませんし、逆に言うとこの時が一番辛い時かも知れません。あまりに以前の入力方法とギャップがあって、「前の入力方法に戻ろうよ…」と、悪魔の囁きが聞こえるでしょう。

親指シフトの伝道師さんによると、完全習得には一年位かかることもあるそうなので、焦らずに進めて行きたいです。


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