サイドスタンドも一味違います。

造形も美しいサイドスタンド
パニガーレのサイドスタンド、今までのドゥカティどころか他社バイクとも全く違います。

どこが違うかというと、サイドスタンドは展開・格納状態で維持できないと困りますよね? その為に一般的なバイクではスプリングを車体本体とスタンドに引っ掛けて伸ばし、縮もうとするテンションを利用して展開・格納のどちらでも安定するようにしています。
これは今までのドゥカティでも同じです。

パニガーレではスプリングの作用方向を今までと正反対にし、圧縮されたスプリングが元に戻ろうとするテンションを利用しています。
スタンド本体の動きも非常に軽く、接地部分の切っ先を踵で「ひょいっ」と振り出すと、あとはスプリングの作用で簡単に展開されます。

以前から私はサイドスタンドの動きを軽くする事に情熱を注いできました。その甲斐あって1098やMC08(VT250F)のサイドスタンドは非常に軽く作動させる事ができるようになりましたが、それを実現するのは結構大変です。

サイドスタンド上端はサイドスタンドブラケットというパーツを挟み込む様にして組み立てられ、回転軸となるピボットボルトで結合されています。そして殆どの場合、ブラケットとサイドスタンドの組み立て部分は大きな隙間があり、ガタガタです。この隙間こそが動きが重くなる元凶でした。
ガタが大きいが故にサイドスタント本体はサイドスタンドスプリングのテンションによって傾きブラケットと強く擦れるだけでなく、ピボットボルトもまたブラケットの貫通穴を真っ直ぐ通れません。隙間調整のシムを挟む等で隙間を適正化すると驚くほどスムースに動くようになり、頻繁な清掃や注油を必要としなくなりました。
パニガーレのサイドスタンドは私が余計な手間をかけなくても良いほど、実に適正に設計・製造されています。

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