なぜ最大2.4A×2=4.8Aなのに、ヒューズは3Aで大丈夫なの?
最近、パニガーレのUSB電源が不調でした。バイクのナビとして使っていると今までにない速度でバッテリーを消耗したり、ビデオカメラを外部給電で使っているのに録画が数分で停止したり、内蔵バッテリーが急激に消耗したり、、、と不可解な現象が出始めました。
お金のかからない範囲で色々工夫してみたものの一向に改善しません。このままだと遠出の際だけでなく通勤にも不都合なので、デバイス→ケーブル→USBポートと順を追って調べて行くと、最終的に[電源キットそのもの]の不具合という事がわかりました。
こうなると[キットの交換]しか解決方法が無いので、近くの2りんかんで[USB電源キット]を買ってきました。
今回は本当にちょっとだけお金をかけて、最大4.8Aという大容量型を買いました。そして、珍しくパッケージをよく読んでみると・・・
ガラス管ヒューズ Φ5.2×20/250V3A と、書いてあります。
あれ? 最大4.8Aなのに、3Aのヒューズ?
2個のUSBポートに個別にセットされているのでは無く、車体と変圧器の間、つまり全体を司るヒューズが3Aでは足りないでしょう?
・・・と、思ったのでまずは現物を確認。するとミニヒューズと呼ばれる規格の物で、しっかり3A/250Vと刻印されてる。
すると[定格3AのヒューズはA種なら3.3A、B種なら3.9Aの電流では溶断しない]と書かれてます。それどころか200%、つまり6Aでも瞬間的に溶断せず2分以内・・・となっています。2000%(60A)の欄は0.01秒以上と書かれているので、逆に言ったら0.01秒は流れてしまう訳です。
これはもしかすると、電流がパルス状で継続時間が0.009秒だったりすると溶断しないという事かな?
ちょっとこれはびっくりしました。ヒューズってデバイスを過電流から守る為に設置されるので、定格をオーバーするとすぐ溶断する(一般的にに"飛ぶ"と言いますね)と思ってましたが、違うんですね。更に調べていくと、感覚的には分かっていましたが、一定電流の場合とパルス電流の場合でも全く違うという事を理解しました。溶断用の熱源はジュール熱だから当然なんだけど、真剣に考えた事が無かったですよ。
まぁそんな訳で、スマホを二台接続して充電したとしても、満充電に近づくと段々と充電電流は少なくなり、溶断する前に十分電流値は低くなるので、定格3AのヒューズでOKという事なんでしょうね。
本当に色々勉強になりました。
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